春の新番組その5〜『ツバサ・クロニクル』。

第1話『必然のデアイ』。
そこはある砂漠の王国。遺跡の発掘調査から帰った小狼のもとにその国の姫・サクラが訪れる。城から兄である王・桃矢の目を盗みお忍びで抜け出してきたサクラが小狼に寄せるほのかな想い。だがそんな大事に想いあう二人の前に訪れる危機。小狼が調査する遺跡に現れたサクラはまるでなにかに導かれるように遺跡の最深部に降りていく。時を同じくしてあらわれる謎の集団。そして遺跡の最深部でその背中に光の翼を携えたサクラはそのサクラに秘められた力を狙ったものによって不思議な模様が刻まれた壁に吸い込まれていく。間一髪でサクラを助ける小狼だが、そのときサクラの背の光の翼は散って消えてしまう。どんどん体が冷えていくサクラ。そんなサクラを見た神官・雪兎の話ではその消えていった翼の羽はサクラの記憶であり、サクラは全ての思い出をなくしてしまっているという。そしてそれを取り戻すためには異世界に行き次元の魔女に助ける術を教えてもらう必要があるとも。雪兎の力によって次元の魔女・侑子のもとへ旅立った小狼とサクラ。そしてそこに同時にあらわれたファイと黒鋼。それぞれの理由で同じ世界にやってきた二人と共にサクラの記憶を取り戻す旅が今始まる。
というわけで『聖伝〜リグ・ヴェーダ〜』からこの『ツバサ』と同時進行で連載されている『xxxHOLiC』まで、CLAMPオールスターズともいえるこの作品。『魔法騎士レイアース』や『カードキャプターさくら』、『X(エックス)』などアニメ化された作品も多いCLAMPですが、今回はその多くを手がけたマッドハウスではなく『MADLAX』や『NOIR』で知られる真下耕一監督とビートレイン。そんなわけでキャストも総入れ替え。どうなのかなぁ。。。どうしてもそれまでの作品の声のイメージがあるからどうも違和感がある。ストーリーは真下節炸裂かとも心配してたけれど、原作どおりに進んでる。知世の脇に蘇摩がいたり、ファイに封印されているのが先代阿修羅王だったりするのを見てると嬉しくもなるんだけど、やっぱくまいもとこじゃない小狼丹下桜じゃないサクラ(さくら)、岩男潤子じゃない知世とかいうのは微妙だよなぁ。。。『ちょびっツ』は見てないからちぃの声が田中理恵じゃなくても違和感はないんだけど。(笑)
あと、意外に絵がヘタレに見える。まあこれに関しては近年のCLAMPの絵自体が変わってきていることも要因の一つなんだろうけど。個人的にCLAMPの最高傑作は絵もストーリーも『X』だと思っているので。まあここ最近の絵に関しては少年誌進出に際して、少女誌向けの細かい線の絵ではなく、大雑把でもダイナミックな絵のほうが少年誌の作風に会うっていうことも考えているのかもしれないですけどね。ただもともとアシスタントは雇わず4人だけで描いているというCLAMPの連載ペースが上がったことで精度が落ちてるという風に見えるなぁ。
ただ頼むから知世と小鳥は潤子さんにしてください。オイラが潤子さんとであったのは『X』。『X』が映画化したときにはじめて潤子さんを知ったのだけど、もともとオイラが潤子さんにベタぼれしたのはこの『X』の小鳥の声が自分の中で思い抱いていた小鳥の声と寸分違わぬ声だったこともあるので。まあ、そんなことは無理だと承知してますが、それだけは言わせてください。(笑)
そんなわけでCLAMPに対するノスタルジックな思いを感じながらの30分でした。
あ、あと本編開始数秒で感じたこと。「おおっ!梶浦ワールド全開!」。(笑)
やっぱり真下耕一の映像には梶浦由記の音楽が良く似合う。