今週の『舞-HiME』。

今週は第24話『コイ・ハ・タタカイ』。
平和な日常。寝坊で大慌ての舞衣と命や巧海との他愛のない兄弟げんか。暖かくみまもる両親。そして恋人・祐一や友人たちとの楽しい学園生活。
だがそれは偽りの世界。紫子のチャイルドが見せた舞衣の望むホントの気持ちを映し出した幻。チャイルドがその幻に惑わされている舞衣に襲い掛かろうとするとき、あらわれた祐一の声によって舞衣は正気を取り戻し間一髪で窮地を脱する。そして二人はそこに現れた石上に黒曜の君の正体が黎人であることを告げられる。二人が助かる道は黎人を倒すしかないと。自分の侵した罪、そして恋人である石上の重ねる罪に耐えられなくなった紫子は自分の意思で自らと石上を手にかける。燃え上がる教会をあとにした二人に黎人は次の手を画策する。今まで自分がHiMEであることに目をつむり、耳をふさいでいた詩帆に凪が祐一が詩帆との約束を反故にしてまで舞衣と共にいることを告げたのである。完全に覚醒する詩帆のHiMEの力。
その頃、奈緒の手に落ち捕らえられたなつきは、奈緒がかつての自分に似ていることにきづく。人に裏切られ、家族を奪われ、唯一残った母は病院のベッド。もう誰も信じられない。それはかつて一番地によって母を失い、人を信じられず復讐ばかりを考えていた自分と同じなのだと。そんななつきのもとに一番地の本部を潰してきた静留があらわれる。静かながらその狂気の色を宿したその瞳はすでに手加減というものを知らない。奈緒のチャイルド・ジュリアを瞬く間に切り裂くと、ジュリアの死によって母を失い戦意喪失の奈緒自身にも容赦なく手をかけようとする。しかしそのとき間に入ったのはなつき。自分と同じものを奈緒に感じ、自分が自分でいられたのが傍にいてくれた静留や他の仲間たちだということに気づいたなつきには奈緒を見捨てるわけにはいかなかった。なつきを傷つけたくない静留はまだやり残したことがあるとその場を去る。
そして教会を抜け出した舞衣と祐一に迫る黎人の魔の手。今の自分にとって一番何が大切かということを気づいた二人の前に詩帆が現れる。自分の、自分だけの祐一を取られたくないという一心で舞衣を憎み、自分が倒れても、舞衣が倒れても祐一がいなくなってしまうという事実にさえも耳をふさぐ詩帆。祐一はそんな詩帆を見て舞衣に詩帆のチャイルド・ヤタガラスを討てと叫ぶ。しかし、当然舞衣にそんなことを出来るわけがない。躊躇しているそのときに命が現れヤタガラスを一刀両断。黎人から舞衣がヤタガラスを倒せない時はおまえが討て、と。舞衣を悲しませたくない気持ちもあるのに兄には従う命の頬には一筋の涙が零れ落ちる。
そして祐一の死。消えていく祐一のそばで自分の気持ちを伝え、唇を寄せる舞衣の想いはとどかない。泣き叫ぶ舞衣。悲痛な叫びが夕暮れの空に響き渡る。
というわけで佳境に入った舞-HiME。30分のなかにこれだけ話を詰め込んでも楽しめるのは結構凄いなぁ、と思いながら。冒頭の楽しい学園シーン。。。やっぱり『世界の中心でアイを叫んだけもの』ですか。まあ、これに関してはノーコメント(^^;;。そしてシスターと石上の場面では石上のどサンピンぶりに感心。前もいったけど、こういう振幅の大きい役を見事にこなす三木眞一郎は上手い。何が一番近いかな、と考えてみると『KEY THE METAL IDOL』の吊木あたりか。まあ、石上は吊木ほど狂気がにじみ出てないですけどね。それまで怜悧な感じを出しながら土壇場で醜態を晒す点では似てるかも。そしてようやく奈緒の大事なもの、これまでの背景が明らかに。まあこれはやられる前のフラグ立てなんだけど。大事なものが母親だったのかぁ。ちょっと意外。きっと親に虐待されて、学校ではいじめられてとかいうキャラを勝手に想像してたので。そして相変わらず怖いのが静留。口調が京都な感じの穏やか調なだけに凄い怖い。眼が逝っちゃってるし。そして舞衣VS詩帆。ようやくっていうかんじだけど、これはなんか思ってた通りの展開でとくにはなし。というか、最後祐一が消えるシーンのあとに泣き叫ぶ舞衣の泣き方にとっても違和感があったのでちょいと醒めちゃいました。そう考えると、身びいきするわけではないけど和クンが消える時のあかね@潤子さんの泣きかたは真に迫るものがあったなぁ、と思ったり。あれはすごかったなぁ。そういうわけで舞衣の泣くシーンがよければとってもしまり方がいい話になったな、と思います。
残り2話?静留となつきはもうどっちが倒れてもどっちとも退場なんだろうな。ようはどっちが倒れるか、どっちが消えるかという違いか。舞衣は祐一が死んでHiMEの力を使えるんだろうか?自分の気持ちがわからなくなっていた時期のなつきはデュランを呼べなかったしな。このへんの整合性をどう保つかが楽しみ。これをクリアして舞衣VS命ということになるんだろうか。
なんか今回はやたら長い文章になっちゃったな。それだけ濃厚な30分だったということかな?