ワールドユース 決勝ラウンド 日本VSモロッコ

今大会、絶好調の水野をスタメンに入れて望んだノックアウトラウンド1回戦。今までのスロースターターぶりが嘘のような出足を見せた序盤。高いラインから強いプレスをかけ、再三カレンや水野、家長、梶山、バックラインから水本も絡んでチャンスを作っていく。平山も圧倒的に空中戦で競り勝って、そこへ2列目以降の選手がうまく絡んでいくが、なかなか点数が入らない。カレンの再三のミドルシュートも決まらない。結局チャンスを生かせなくなっていくうちにだんだんモロッコペースに。マンマーク気味についてほとんど1対1で負けない水本や柳楽のおかげで失点とまではいかないが、徐々に中盤がルーズになっていく。
そんな中、大熊監督が後半切ったカードは前田と兵藤。前俊はともかく、兵藤というのはどうだったのか。延長までありえるノックアウトラウンドだから、オーストラリア戦のような強行策は取れないとしても、今大会の出来を考えると、中盤入れ替えるなら本田という策はなかったのか。結果論になるけど、その兵藤の不用意なパスが目立ってしまった。結局ロスタイム、ヤジュールに斜めにラインを抜けられると、西川の股間を抜かれゴール。これでジ・エンド。ナイジェリア大会組に続く黄金世代になるかと期待された今回のユースチームは、予選リーグ未勝利ながらも決勝ラウンドへ残るという強運を見せながらもベスト16で敗退。梶山が怪我明けじゃなかったらとか、平山がJに行ってればとか、色々思うところはあるけれども、それを言ったらキリがないのであきらめましょう。この悔しさは北京で。
それにしても、平山は早くプロの試合に出てそのスピードに馴れてほしい。もてはやされたころに見せたボールを懐に入れてからすばやいターンからのシュートという、日本のあのサイズの選手には見られなかった特長が消えてる。世界的にも最近は190cmでスピードとテクニックも兼ね備えた選手も珍しくないんだから、その可能性のある素材にこのまま埋もれてしまうのはもったいない。強化指定選手でも何でも良いから、チャレンジしてほしいです。