香取慎吾は、なんかねぇ。。。(^^;;

今日は夕方まではボーっとして、夕方から久々にPS2を起動。今日はしばらく放ってあった『風雲新撰組』。ラスト近くまで行って2〜3ヶ月ほどやってなかったのねぇ。。。(笑)
んで、ラスボス手前までで一時中断。午後8時。そう、世間じゃ不評らしい大河ドラマの『新選組!』です。(笑)
当然幕末に生きていたわけではないので(笑)、ここからはあくまでも歴史ファン、および歴史文学ファンとしての意見なんだけど、たしかに香取慎吾じゃ、近藤勇の人間的な重みが足りないんだよねぇ。。。山本耕史土方歳三は結構興味ある。ちょっと軟派過ぎる気もするけど、あれもありかなと。ただ、近藤勇香取慎吾ということのバランスを考えると合わないのかもしれないけど、オイラは上川隆也に土方さんをやって欲しかったなぁ。。。オイラの好きな劇団「キャラメルボックス」の舞台に「風を継ぐ者」という作品があるんだけど、その初演で上川さんの演じた土方歳三が最高に良かったのですよ。もし機会があったらぜひ見ていただきたい。
そのほかは藤原クン演じる沖田総司の子供っぽさが残ったところや、オダギリジョーの何考えてるかわからない寡黙な斎藤一、お馬鹿な面白キャラの山本太郎演じる原田左之助なんかはとってもお気に入り。あと今までの芹沢鴨のイメージをがらっと変えてくれた佐藤浩市芹沢鴨は良い意味で裏切られた感じ。
まあ、全体を見回すとキャスティングが全体的に若すぎかな?という意見もあるでしょうが、これに関しては実際の新撰組の当時の年齢を考えるとある意味妥当だと思います。他の新撰組のドラマなんかは年取りすぎだとは前々から思っていたので。昔ニッテレでやってた年末時代劇のときなんて渡哲也がやってたりしましたからね。渡さんの芝居はさすがだけど、絶対違うと思ってた。(笑)
それから今回の作品は三谷幸喜によるものですが、正直言って複雑だなぁ。。。彼の劇作家としての才能を考えると。基本的に彼の作品の面白さはワン・シチュエーション・コメディーだと思うので。だから舞台は面白い。
話は脱線しますが、演劇ってテレビや映画と違って、リアルタイムでなおかつ限られた場所で行うという制限があるのですが、面白い劇作家は逆にその制限をその隅々までうまく使う。テレビや映画はいろいろな場所で撮って、それを繋ぎ合わせることでスケールを大きく出来るけど、それは見るほうからいうとカメラの追っているところしか見れないという制限が付いてしまう。逆に演劇は前述のとおり限られた場所でしかストーリーを展開できない(舞台セットの入れ替えということは出来ますが)。*1そのかわり面白い演劇は観客一人一人が自分の想像力でその空間の違いを補い、自分の目をカメラ代わりに自分でカメラワークを出来る。たとえば舞台の上手でメインのストーリーをやって、下手で別の役者がメインとはちょっと離れた小芝居をやったりしたときに自分でどっちのカメラで見るかという選択も出来る。最近はドラマでも「TRICK」「ケイゾク」「池袋ウエストゲートパーク」などを手がけた堤幸彦や「踊る大捜査線」の本広克行など、演じてる役者さんの遠く後ろでこっそりとなんかやるような舞台的な手法をやってる作家さんも出てきたけど、こういうのってもともとは舞台的なもの。昔はドリフターズの8時だよ全員集合や欽ちゃんのどこまでやるの、カックラキン大放送などいろいろあったけど、よく考えていただければわかるのですが、これらは全部舞台演劇のようなものをテレビで放映してた形式の番組です。
と、かなり長い横道になってしまいましたが、本題に戻ってオイラなりの三谷幸喜の面白さについて。彼のテレビの出世作といえば「やっぱり猫が好き」です。これは三姉妹が自分たちのうちの居間で起こる様々な出来事をコメディータッチに描いたものでした。そう。「自宅の居間」という限られた空間の中で巻き起こる出来事。これこそ舞台の手法です。そして彼が作った最初の映画「ラジオの時間」。これも大部分はラジオを収録する「スタジオ」という限られた空間で展開する話です(話の中で多少スタジオから離れて展開する部分もありますが)。
だから「オイラにとっての」三谷幸喜の面白さを堪能するには幕末の京都という限られた空間は広すぎるのですよ。まあ、これは大河ドラマだからやむを得ないんですが、ホントならもっと面白い形の新撰組を彼なら作れたんではないだろうかとも思うわけです。たとえば「新撰組の屯所」という限られた空間設定をし、その中の日常、人間模様を中心に持って行き、屯所の外での出来事や歴史的事件は誰かがとってつけたような説明的せりふでやってしまって視聴者の想像力にすべてを預けてしまったり(往年のドリフのような感じ)、例えば出動だ〜!といって屯所の外(舞台の袖)に出ていって、次の瞬間に怪我して仲間に担がれて帰ってくる(袖から出てくる)とかそういうのもありなんじゃないかな。そんな日常的な新撰組をやってもらいたかったなぁ。。。と思います。まあ、それじゃ、大河ドラマというより「お江戸でござる」になるんですけどね。(笑)
まあ、そんなこんないいながら、初回から一回も逃さず、毎回見てるんですけど。(笑)
なんか無駄に長く熱く語ってしまいましたが、これを最後まで読んでくれた方がいらっしゃったら、お付き合いいただきありがとうございました、といわせてください。(笑)
それと番組放送後、『風雲新撰組』を再開し、無事にラスボスに勝ちクリアいたしました。(笑)
ちなみに余談ですが、この日記で頻繁に取り上げてる『R.O.D THE TV』の中で主役の三姉妹が居候している「菫川ねねね」のマンションの部屋は上記の『やっぱり猫が好き』の部隊のマンションと同じレイアウトになっています。どちらの作品も主役が三姉妹ということで、スタッフが『やっぱり猫が好き』に対するオマージュとして使用したそうです。

*1:例外的に演劇実験室のような街全部を舞台の代わりにして同時多発ゲリラ的に行う演劇もありますが。